証券会社選びがNISAの成果を左右する理由
NISA口座は一度金融機関を選ぶと、その年は基本的に変更できません。投資信託の本数、ポイント制度、米国株の扱いなど、どの証券会社を選ぶかで投資体験は大きく変わります。
特に初心者にとっては「どこで始めるか」がモチベーションやコストに直結するため、最初にしっかり比較しておくことが大切です。
楽天証券の特徴・メリット・デメリット
楽天経済圏の強みを生かしたサービスが最大の魅力です。投資信託の取扱数は約2,500本以上、つみたてNISA対象も多数揃っています。楽天カードや楽天キャッシュを使ったクレカ積立では最大1%のポイント還元があり、普段の楽天市場利用とも組み合わせやすいのが強みです。
メリット
- 楽天ポイントが貯まる&使える(カード積立・残高連動還元あり)
- 投資信託の本数が豊富で初心者から中級者まで使いやすい
- アプリや投信検索ツールが充実
- iDeCoの取扱は37本、運営管理手数料無料
デメリット
- 楽天経済圏に依存していない人にはメリットが薄い
SBI証券の特徴・メリット・デメリット
ネット証券最大手で、取扱商品数・手数料・ツールすべてにおいてバランスが良い証券会社です。投資信託は2,600本以上と国内最多クラスで、米国株の取扱数も非常に多く、手数料も業界最低水準。Vポイント(旧Tポイント)との連携で投信マイレージやカード積立も可能です。
メリット
- 投資信託の取扱数は国内最多クラス(2,700本以上)
- 米国株の銘柄数・手数料水準もトップレベル
- Vポイントが貯まる/使える
- iDeCoの取扱は38本、業界最多クラス
デメリット
- サービスが多機能すぎて初心者にはやや複雑
- キャンペーン内容がやや分かりづらいことがある
マネックス証券の特徴・メリット・デメリット
楽天・SBIに比べて知名度は劣りますが、独自の強みを持っています。特に米国株に強く、IPOや新興市場の取扱にも積極的です。マネックスポイントはdポイントなどに交換可能で、アプリは初心者にやさしいUI設計です。
メリット
- 米国株・IPOに強みがある
- アプリが直感的で初心者にも扱いやすい
- d払いなどとポイント連携できる
- iDeCoも対応(28本、2024年3月時点)
デメリット
- 投資信託の本数は楽天やSBIに比べて少なめ
- 楽天・SBIのような経済圏の強みは弱い
個別株の分析には、マネックスの定番ツール銘柄スカウターがとても便利です。主要指標の推移や業績グラフを一画面で確認できます。詳しくは解説記事で使い方をまとめています。
👉
【初心者にも使いやすい!】銘柄スカウターとは?マネックス証券で無料で使える長期投資家向けツール
楽天証券・SBI証券・マネックス証券の比較
比較項目 | 楽天証券 | SBI証券 | マネックス証券 |
---|---|---|---|
投資信託の取扱数 | 約2,600本以上 | 約2,700本以上 | 約200本(インデックス型中心) |
国内株式の取引手数料 | 最低水準 | 最低水準 | 最低水準 |
米国株式の対応 | 取扱あり | 取扱数・手数料ともに業界トップ | 米国株に強い |
NISA対応 | つみたて対象商品多数、クレカ積立可能 | 幅広い商品に対応、iDeCoも強い | 成長投資枠で海外株・IPO対応 |
ポイント制度 | 楽天ポイント | Vポイント | マネックスポイント(dポイント交換可) |
アプリ・ツール | 投信スーパーサーチなど多機能 | 投信パワーサーチなど情報豊富 | 初心者向けUI |
iDeCo | 37本 | 38本 | 28本 |
※数値・条件は2025年時点の情報です。最新情報は各公式サイトをご確認ください。
どんな人にどの証券会社がおすすめ?
- 楽天証券がおすすめな人:楽天市場や楽天カードを日常的に使っている/ポイント還元をフル活用したい人
- SBI証券がおすすめな人:米国株やiDeCoも含めて幅広く投資したい/商品数の豊富さを重視する人
- マネックス証券がおすすめな人:米国株やIPOに挑戦したい/アプリでシンプルに管理したい人
ポイント還元は「おまけ」と考える
証券会社選びでよく話題になるのが「ポイント還元」ですが、私はあくまでおまけ程度に考えています。
私自身もSBI証券のポイント還元に惹かれて新NISAを始めましたが、途中で改悪されて還元率が下がってしまいました。
とはいえ長期運用である以上、やめて移管するのは手間やコストが大きく、結局はそのまま利用しています。
ポイント還元は改悪される可能性があるため、最初から「使いやすさ」や「自分に合った投資商品」があるかどうかを重視して証券会社を選ぶのが安心だと思います。
あわせて、「銀行でNISAはダメ?」の考え方も整理しています。イオン銀行を例にメリット・デメリットをまとめたので、金融機関選びの参考にどうぞ。
👉
銀行でNISAはダメ?イオン銀行を例にメリット・デメリットを解説
まとめ
私は楽天証券とSBI証券とマネックス証券の口座を実際に持っていますが、基本的に普段利用しているのはSBI証券です。
ただ、個人的にもアプリは楽天証券の方が分かりやすいと思っており、ちょっとした空き時間に気軽に使えます。
マネックスは米国株やIPOに強く、分析ツールも使いやすいのでiDeCoを含めた本格運用にも十分選択肢になります。
大切なのは「自分の生活スタイルや投資スタンスに合った証券会社を選ぶこと」。
まずはどんな投資をしたいのか考えて、それに合う証券会社で口座を作るのがベストです。
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