【失敗談?】ピクセルカンパニーズ株を1年間塩漬け…最安値54円からの今

2025/08/23

投資・お金

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ピクセルカンパニーズ株を1年間塩漬けした体験談のサムネイル画像

塩漬け株とは?

株式投資を始めると必ず耳にする「塩漬け株」。株価が購入時より下がり、売却すると損失が確定してしまうため、売るに売れず長期間そのまま保有してしまう状態を指します。頭では「損切りは大事」と分かっていても、人間の心理は「また戻るかもしれない」と願ってしまう。そこから塩漬けが始まります。

私も投資を始めて2年目の頃に、その“分かっていたのにやってしまった”を経験しました。この記事は、同じように悩む誰かに届けばという、ひとりの個人投資家の記録です。

私が塩漬けしているのは「ピクセルカンパニーズ(2743)」

2024年春、テーマは「データセンター」。成長ストーリーに惹かれてピクセルカンパニーズ(2743)を購入しました。

  • 購入価格:203円 × 1000株 = 約20万3000円
  • 年初来安値:54円(2025年4月7日)
  • 現在株価:155円(2025年8月22日終値)
  • 評価額:約15万5000円(=155円 × 1000株)
  • 含み損:約▲4万8000円(割合:およそ▲23.6%)

一時は半分以下まで沈みましたが、直近は回復してきており、評価上のマイナスは当時よりだいぶ小さくなっています。とはいえ、まだ含み損。ここを誤魔化さずに書いておきます。

出典:株価データは「Yahoo!ファイナンス(時系列)」および「株探(kabutan)日々株価」より。本文末にもリンクをまとめています。

この1年で最安値を記録したときの数字と心境

2025年4月7日の54円は、本当にしんどかった日です。もしこの時点で売っていたら――。

  • 203円 → 54円(差▲149円)
  • 損失率:約▲73%
  • 評価額:約5万4000円

アプリを開く気力がなくなる、通知は見ない、という現実逃避モード。投資はメンタルとの戦いだとよく言われますが、数字が想像を超えてくると、判断力が鈍るのを体で理解しました。

もう諦めて「損切りする」という選択肢は確かにありました。でも私は、あえて売らずに“記録として残す”ことを選びました。良し悪しではなく、当時の自分ができた現実的な選択がこれだった、というだけです。

なぜ売れなかったのか?塩漬け株の心理的罠

  • 配当・優待がない銘柄だと分かっていたのに、テーマの魅力で判断が甘くなった
  • 「データセンター需要は伸びるはず」という期待先行で、業績や資金繰りのリスクを吟味しなかった
  • 「ここまで下がったら売れない」という保有バイアスに縛られた

チャートやIRを冷静に読めば見えるサインも、握ってしまうと見えなくなる。初心者あるあるといえばそれまでですが、実地で体験すると納得感が違います。

1年塩漬けして分かったことと投資方針の転換

まず、塩漬けは資金の機会損失を生みます。1年寝かせた資金は、その間に他のチャンスへ回せません。メンタル的にも、赤い数字を見続けるのは地味に効きます。

ただ、私の場合はポートフォリオ全体ではプラスでした。イオンや楽天など他銘柄の含み益が支えになり、「巨大な失敗」ではなく“勉強代”として受け止める余裕があったのが正直なところです。ここから学んだのは、

  • 分散投資は心の安定剤になること
  • 長期保有するなら配当・優待のインカムがある方が耐えやすいこと
  • テーマで買う時こそ財務・資金繰り・IRの継続性をチェックすること

以降は高配当株・優待株中心にシフト。インカムが下支えしてくれる分、値動きに振り回されにくくなりました。

塩漬け株を経験して強く思ったのは、やっぱり配当や優待がある銘柄の安心感です。
実際に私が受け取った配当金をどう使っているかは、こちらの記事でまとめています。
👉 【体験談】配当金の使い道と実際の金額公開

最新開示と“半信半疑の期待”

2025年8月22日に、ピクセルカンパニーズから複数の開示が出ました。私は「希望!」というより、正直いまは“半信半疑の期待”です。それでも、塩漬け中の身としては目を通しておきたい内容でした。

  • 連結子会社への事業譲渡
  • データセンター施設のネットワーク機器設置工事の発注(固定資産取得)
  • 代表取締役の異動・役員人事

私は“疑心暗鬼だけど、うまくいってくれたら嬉しい”。この温度感で見守っています。塩漬けがすぐ解放されるとまでは思っていませんが、判断材料が増えたのは事実です。

出典:適時開示の一覧(事業譲渡/固定資産取得/役員人事)はYahoo!ファイナンスの「適時開示」ページにまとめて掲載されています。本文末にリンクあり。

塩漬けしないために学んだ「損切り」のルール

今回ピクセルカンパニーズ株を塩漬けした経験から、やっぱり「損切りルール」を持つことの大切さを実感しました。感情に流されると損切りはできなくなるので、あらかじめルールを決めておくのが一番です。

  • 買う前に出口を決める:株価が▲◯%下がったら売る、業績が◯期連続で悪化したら売るなど、数字や条件でルール化
  • 目的を常に確認:配当狙い・優待狙い・成長狙いなど「なぜ保有しているのか」を言えなくなったら手放すサイン
  • ナンピンは慎重に:業績悪化のまま買い増しするとリスク倍増。迷うなら「ナンピン禁止ルール」にするのが安全
  • 記録を残す:なぜ買ったのか、なぜ損切りしたのかを書き残すことで次に活かせる

損切りは「失敗」ではなく資金を守るための手段。小さな損失は投資の経費と割り切り、次のチャンスに資金を回せるようにしたいと思います。

今後のスタンス

私は引き続き保有継続。理由は2つです。

  1. “授業料”としての記録:口座に残すことで、初心者期の判断を忘れない
  2. 開示の進捗を見極めたい:設備投資や人事の“実行”が数字にどう出るか確認してから次を決める

一方で、ナンピンや追撃買いはしない方針。他の資金は高配当・優待中心に回して、インカムで土台を固めます。テーマ株は「当たれば大きい」が、外した時の痛みも大きい。自分に合うリスクの取り方を、身をもって学びました。

まとめ:塩漬け株から得た教訓

  • 数字の現実:203円で買った株が一時は54円(約▲73%)まで下落。現在は155円で含み損約▲4.8万円(▲23.6%)
  • 心理の罠:根拠なき「いつか戻る」で動けなくなるのが塩漬けの本質
  • 全体最適:他銘柄の含み益でトータルはプラス。分散はメンタルの安定剤
  • 方針転換:配当・優待がある銘柄へ重心移動。インカムが長期の味方
  • 半信半疑の期待:最新開示は材料。でも評価は“実行”を見てから

“失敗談?”とタイトルに疑問符をつけたのは、ここからの動き次第で、いつか“経験談(成功体験)”に変わるかもしれないから。今はただ、数字を直視しつつ、等身大の投資を続けるだけです。


出典(株価・開示)
・Yahoo!ファイナンス「2743 ピクセルカンパニーズ|時系列」/「適時開示」
・株探(kabutan)「日々株価(日足)」年初来安値54円(2025/04/07)、2025/08/22終値155円の記録
※本文の数値は上記データに基づき執筆しています。

※本記事は個人の体験談であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。

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