「余ったら貯金しよう」。ずっとそう思っていたのに、なぜか毎月ほとんど残らない——。お金を貯めるのが本当に下手だった私が、最初の一歩として選んだのは投資ではなく「貯める仕組み」を作ることでした。具体的には、イオン銀行の積立定期預金を使って、たった月3,000円からの先取りを始めました。
この記事では、お金が貯められなかった頃の失敗、積立定期を始めた理由と続けられたコツ、そして『バビロン大富豪の教え』漫画版から得た学びをまとめます。投資の話ではなく、まずは「貯めること」からやり直したリアルな体験談です。貯金が苦手な人にこそ読んでもらいたい内容になっています。
「余ったら貯金」はなぜ貯まらなかったのか
振り返ってみると、私はずっと「後回しの貯金」をしていました。推し活を控えるようになってリボ払いを完済しても、給料日には気が緩み、仕事を頑張った自分へのご褒美でカフェ、コンビニ、ちょっと良いスイーツ。週末は無駄に百貨店やイオンモールをまわり。気づけば、似たような洋服・コスメの衝動買いで、クローゼットと引き出しはいつもパンパン。
「余ったお金を貯金しよう」→ 余らない → 翌月こそ…を繰り返していました。
費目ごとに見直すと、問題ははっきりしてきます。
- 固定費はそこまで高くないのに、変動費が増えがち(お菓子・コスメ・雑貨…同じ日にリップ色違いで3本買いとか…)
- 自分へのご褒美の頻度が多すぎる(理由をつけて買うクセ…なんでもない日バンザーイ…)
- 「何を持っているか」把握していない(ダブり買いが発生…同じ巻を2冊持ってた漫画がありました…)
そして一番の原因は、「先に残す」仕組みがなかったこと。手元にお金があると使ってしまうタイプなのに、余ったら…と期待していたら、それはもう貯まりません。頭では分かっていたのに、また来月給料が入ったら大丈夫と思ってました。
貯金がないままNISAを始めて感じた不安
一方で、iDeCo移管ついでにNISAを始めたのもこの貯金できない時期とかぶっていたりします。窓口ですすめられて折角だしと始めましたが、当時の私は貯金がほとんどなかったです。多分貯金残高5万円くらい。いざという時のお金(生活防衛資金)がないままの投資は、今思うと不安しかないですね。
「暴落が来たら、売らずに持ち続けられるだろうか?」
「急な出費が来たら、投資を崩すことになるのでは?」
そんな不安をごまかしながらの投資は、メンタル的にかなり疲れます。私はここでようやく、投資に進む前に「貯める」を整え直す必要に本気で気づきました。そこで選んだのが、イオン銀行の積立定期預金です。
イオン銀行の積立定期預金を選んだ理由と「続けられた」理由
なぜイオン銀行だったのか?理由はシンプルです。
- 生活圏に密着していて使う場面が多い(ショッピングのついでに残高やアプリを見る習慣が作りやすい)
- 定期的に自動で先取りされる(「余ったら」ではなく「先に確保する」に強制変換)
- 金利よりも「習慣化」を優先(当時の私に必要なのは利回りではなく“続けられる仕組み”)
貯金が苦手な人に必要なのは、賢い商品を選ぶことよりも“賢くなくても続く仕組み”積立設定をしてしまえば、毎月の意思決定をしなくて済みます。口座から自動で移されるので、「自分の意思の弱さ」を挟まない。これが続けられた最大の理由でした。
月3,000円スタートでも変わったこと
私の最初の金額は月3,000円。数字だけ見れば小さいけれど、効果は想像以上でした。
- 「ゼロじゃない」安心感:通帳(アプリ)に確実に増えていく数字。これがメンタルを支える。
- 使い方の優先順位が変わる:「先に貯めた」分は不可侵。残りでやりくりする発想に。
- 成功体験の積み重ね:3,000円→5,000円→1万円…と、無理なく増やせる。
面白いのは、貯まると浪費が減ること。
「ここまで貯めたのに、これで崩したくない」心理が働いて、コンビニや衝動買いが自然と減っていきました。先取りは「お金の流れ」だけでなく「気持ちの流れ」も変えます。
『バビロン大富豪の教え』から学んだ貯め方の原則
前回「無くなってもいいお金」について書いた記事でもお話しましたが、漫画版の『バビロン大富豪の教え』が今の私になるまでに一番影響を与えてくれた本です。その教えの中でも一番有名な「収入の十分の一を貯めよ」という教え。
本の中では、収入から先に自分のための取り分を確保すること、そして残りで生活を設計することが繰り返し語られます。まさに私が積立定期でやっていたことと一致していました。
もうひとつ大切なのは、「楽しみを全否定しない」こと。私は旅行は贅沢する派なので、そこは残しました。その代わり、自分へのご褒美の頻度や、ダブりがちなコスメ・洋服は優先順位を下げて見直し。
「人によって“無くてもいいお金”は違う」。だからこそ、自分の価値観で優先順位を決めるのがコツだと実感しました。
『バビロン大富豪の教え』漫画版はストーリー仕立てで読みやすく、疲れていてもスルッと入ってきます。
『バビロン大富豪の教え』漫画版(Amazon)
今だとAmazon Kindle Unlimitedが3ヶ月無料体験期間で0円で読めるので、私も久しぶりに読み返して初心を思い出しました。
今のやり方:防衛資金と投資のバランス
積立定期で「貯める手応え」をつかめたことで、私はようやく生活防衛資金の確保に現実味が出ました。
必要な生活費(月18万円・節約すれば14万円)の半年~1年分を目安に、まずは現金で積み上げる。そのうえで余剰が出たら、NISAの積立へ。スタートは小さく、月5,000円→33,000円へと段階を踏み、今では月50,000円まで増やせています。
ポイントは、防衛資金と投資を混ぜないこと。どこまでが「絶対に使わない現金」なのか、どこからが「将来のために増やしたいお金」なのか、線引きをはっきりさせる。線が曖昧だと、相場が荒れたときに不安になって投資を崩しがちです。
私は次のようなルールで運用しています。
- ① 生活防衛資金:生活費の10ヶ月程は現金でキープ(普段使いしない銀行の普通預金・個人向け国債など、値動きのない・小さい資産)※今後もう少し現金比率は上がる予定
- ② 積立投資:iDeCo、NISAのインデックス積立をコツコツ(「なくても生活が回る余剰資金」から)
- ③ ボーナスや昇給分:一定割合を①と②へ追加配分(どちらも少しずつ増やす)
これなら、相場が下がっても生活は揺らがないし、相場が上がれば資産形成のスピードが上がる。私にはこのバランスが合っていました。
貯金が苦手でもできた「続けるコツ」
仕組みを整えたら、次は続ける工夫です。私に効いたのは小さな工夫の積み重ねでした。
- 先取り日を給料日の翌営業日に固定:入った瞬間に別枠へ。住信SBI銀行の自動振込を利用し、自分の手を通さない。
- 残高を見ない期間を作る:週末までアプリを開かない。日々の数字に振り回されない。
- 家計簿はざっくり型:完璧主義をやめ、3カテゴリ(固定費・生活費・娯楽)ぐらいにまとめる。
- 「欲しいもの」リストを作る:衝動買いをやめて、1週間は本当に必要か考える。
- 成功を可視化:一時期は月末の総資産をExcelでグラフにしてモチベを保たせていました。
「少額から始める」ことの意味
月3,000円は小さい。でも、「小さく始められる」こと自体が継続のチケットでした。いきなり1万円を目指すと、生活のちょっとした変化で続かなくなります。
反対に、3,000円→5,000円→1万円と台座を重ねるように増やしていくと、土台が崩れません。投資でも同じで、続く金額=正解の金額です。
これから始める人への提案:順番と設計
もし過去の私と同じように、「貯金が本当に苦手」で、かつ「投資も気になる」という人がいたら、私はこの順番をおすすめします。
- 先取りの仕組みを作る(積立定期・先取り貯金。まずは月3,000円でもOK)
- 生活防衛資金の目安を決める(生活費の半年~1年分)
- 余剰資金の範囲で投資を始める(NISAのインデックス積立など、仕組み化できるもの)
そして、優先順位は自分で決める。旅行は楽しむ、でも自分へのご褒美は頻度を落とす、など。
「無くてもいいお金」は人によって違います。人の正解より、自分の継続を大切に。
自分自身で決めて、実行し、貯められたらどんなに少ない金額だったとしても成功です。それを積み重ねる事で大きく育っていきます。大きく育つ頃には、お金だけでなく自信も育っていると思います。
正直に言えば、私の場合はお金が貯められなかった時、私自身が嫌いでした。仕事も面倒くさいし、辞めたいけどお金はないし。周りと比べて自分がダメな奴に見えてばかりいました。
でも貯金をする仕組みをつくり、投資を始め、100万円を達成したあたりから、だんだんと「私にもできる」という気がしてきました。お金はもちろん大切ですが、それ以上に「自分もできる」という感覚が人生を支えてくれるのだと思います。
まとめ:投資の前に「貯める仕組み」を持とう
- 「余ったら貯金」は続かない。先取りの仕組みが必要。
- イオン銀行の積立定期で月3,000円から開始。小さくても行動が変わる。
- 生活防衛資金を現金で確保したうえで、余剰資金で投資へ。
- 優先順位は人それぞれ。自分の価値観で残す支出・削る支出を決める。
お金が貯められなかった私でも、仕組みを作ったらちゃんと貯められるようになりました。ここから先は、投資と節約の記事で具体例を紹介しています。合わせてどうぞ。
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